「モノ」について考える。

一昨日mono magazineという雑誌の取材がありました。
ライターの印南さんと編集長の中山さんにも直々に来ていただいて、
この間リリースした「The Hole」についていろいろとお話させてもらったのですが、
「モノ」という切り口で自分の作品をあまり考えた事がなかったので、そこを
考えるのは面白い経験でした。
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というのも、自分自身は年々「モノ」に対して執着が無くなって来ていて、
特に3.11以降、東京と福岡の2拠点生活を始めたこともあって、普段は
スーツケース一つくらいで移動している事が多いので、最小限必要なものは
だいたいこれくらいだなというのがわかってきているのです。
それもほとんど入れっぱなしにしているから、もう僕の人生はこのスーツケース一つに
収まるんじゃないかと思えるくらいで(笑)。
そうやって余分なものを削ぎ落としていってるので、あんまり物欲はないのだけれど
改めて欲しいものって何だろうと考えると、やはりまだ行った事のない国や土地を観てみたいとか、違う文化圏を体感して観たいとか、そういった体験や経験が中心になる。

で、今回「The Hole」というCDと絵本の作品を作って、これももちろんモノではあるのだけれど、作りたかったのはそこで生まれる体験を作りたかったんだなと改めて思う。
音楽自体は個人的にはCDであってもダウンロードであってもストリーミングであっても
いいように思っていて、突き詰めてしまえば音というのは最終的には空気の振動な訳で
それはどこまでいっても所有はできないものなんじゃないかと思うし。

今、世の中には本当にたくさんのものに溢れていて、本当に欲しいものは実はそんなに
多くないんじゃないかと思う。

しかも不思議なもので、人って何かを手に入れた時より、欲しいと思っている時の方が
幸せなんじゃないだろうか。
人の欲望の源泉は欠乏から来ていると思うと幸福感と欲望のバランスはシーソーの両端に
乗っているようなものなのかもしれない。
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by mjuc | 2014-10-23 17:32